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SMBG関連
   
 
e-SMBG データ管理
e-SMBG
・血糖値のデータが携帯電話からダイレクトに送信できる。
・Web上の専用ページにて患者さんへのケアサポートが可能。
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  臨床レポート
  1型糖尿病の子どもたちとのコミュニケーション
〜携帯電話で血糖値データを送信するe-SMBGを使って〜
 
 
 愛媛大学医学部看護学科の中村慶子先生と薬師神裕子先生は、1型糖尿病の子どもたちの成長に合わせた自己管理のケアに、ITを取り入れて生活の支援を行っている。
 1998年にテレビ電話を使った患者の自己管理支援システムを導入し、2002年からはテレビ電話に加えてe-SMBG(血糖自己測定機と携帯電話をつなぎ、携帯電話から専用のWebサイトへデータを送信できるシステム)を導入した。
   
 
−テレビ電話やe-SMBGを取り入れようと思われたのは、どういうきっかけでしょうか?
 小児糖尿病の子どもたちのために、毎年夏に全国各地でサマーキャンプが行われます。子どもたちは同じ病気を持つ友達をつくり、インスリン注射や血糖自己測定、合併症について勉強します。愛媛でも「ブルーランドサマーキャンプ」を開催しています。子どもたちは、糖尿病ケアの専門チームが見守る中で糖尿病について学び友達と思い切り遊びます。その「振り返れば誰かが見守っている」というキャンプの環境を、何とかして日常でも継続できないかと考えた末、ITの活用を計画しました。まず、テレビ電話を導入し、その後e-SMBGに発展させました。


−e-SMBGはどのような子どもに導入されているのですか?
 環境が変わってコントロールがうまくできない子どもや、心に何らかの不安を抱えていてコントロールができていないときなどに有効です。すべての子どもに対して行う必要はないと思います。


−e-SMBGを具体的にどのように使用しているのですか。
 利用している子どもたちには1週間に1回はデータを送信するようお願いしています。こちらも1週間に1回はサイトにアクセスして状況を確認するようにしています。また、コメントの書き込みがあった場合は、その都度こちらにメールがきますので、内容によってはすぐに返事を書くこともあります。時には、送信された一つのデータをもとに、子ども達とメールのやり取りを、1日に何度も行うこともあります。


−e-SMBGからどんなことがわかるのですか?また、どのようなコメントをされるのですか?
 血糖値データの他、インスリンの量や食事、運動の量、体重やコメント欄に一日のショート日記を書く子どももいます。日記には「今日は友達とご飯に行ったから血糖値が高めです」とか「学校で嫌なことがあっていらいらしてお菓子を食べてしまいました」などもあります。言い訳のように見えますが、血糖値が高くなってしまった(低くなった)理由を振り返り、原因を理解して次の行動に生かすことこそ大切なのです。
 また、就寝前や朝食前の血糖値の「測定時間」がどう変化しているのかを見れば、子どもの生活が見えることもあります。平日なのに遅い時間に起きているのはどうしてかな、寝る時間が遅いのはテスト前だからかな、とか。
 ほとんどの子どもたちは自分でインスリンの量を調節することもできますし、こちらから特に指導したり指示したりするようなことはありません。記入が抜けているときには「ちゃんと測っていますか?」や、高めの血糖値に対して「どうしてそうなったの?」、うまくいったときは「それはよかったね!」など相槌がほとんどで、子どもたちの自己管理を見守っている、という立場です。治療に関わるようなコメントは主治医に相談するよう話しています。


−主治医との連携はどうでしょうか。
 方針を決め、治療を行うのはもちろん主治医ですので、このような取り組みに対して主治医の理解は大前提になります。e-SMBGでは一人の患者さんに対して、医療従事者が3人までIDを持つことができます。そのため、必ず主治医も私たちのやり取りが閲覧可能(もちろんコメントも可能)な環境にしています。来院時に1か月分の話をするのではなく、事前にどういう1ヶ月をすごしてきたのか医療従事者が把握できるので診察も非常にスムーズです。


−医療従事者の負担も大きいのでは?と思われるのですがいかがでしょうか。
 「負担」と思うかどうかは別として、確かに労力はかかります。テレビ電話はFace to Faceの良さの反面、時間の拘束の問題がありました。それに比べるとe-SMBGは時間に縛られないところが良いですね。子どもたちの心のSOSをキャッチしていつでも相談できる環境がある、というのが重要なのです。だからいつもかかりっきり、ということはないですよ。しかし、一人の子どもに専任でない私達にとっては、継続して見ることができるのは3-4人が限度ではないかとも思います。
 また、「負担」ということで言えばe-SMBGの接続アダプタや携帯電話料金は保険適応にはなりません。携帯電話料金は以前に比べて下がってきているとはいえ、金銭的な負担の課題は残ります。


−これからの糖尿病ケアについてご意見をお願いします。
 もっともっとITが身近になれば「e-SMBG」などのツールをうまく活用することで、不安定な患者さんに適切なケアをすることができると思います。そのためには、もっとこれらのツールを活用できる糖尿病療養指導士が増えてほしいと思います。そして糖尿病療養指導士が、患者さんの生活を細かくケアできるようになればと願っています。
 また、最近の携帯電話は画像や動画も送れるので「血糖値」だけでなく画像も一緒に送信できれば面白いのではないでしょうか。いろいろな情報をWebで共有化できれば、e-SMBGの可能性はさらに広がると思います。
(2004.4.6取材)

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