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2007年5月24日〜26日、仙台で第50回日本糖尿病学会年次学術集会が開催されました。学会二日目の25日に、アークレイ マーケティング株式会社共催のランチョンセミナーを開催しましたのでご報告します。
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今回のランチョンセミナーは、座長に東京女子医科大学 糖尿病センター 教授 内潟安子先生をお招きし、南 昌江内科クリニック 院長 南 昌江先生より「生活を変える力!セルフコントロールを支えるSMBG」という演題でご講演いただきました。
定員400名の会場に対し、498名の方にご来場いただきました。1時間以上前から並んで待つ方も多くいらっしゃり、立ち見多数の大変盛況なランチョンセミナーとなりました。それではご講演内容をご紹介します。
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▲座長の内潟安子先生 |
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「生活を変える力!セルフコントロールを支えるSMBG」
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1.SMBGの歴史
SMBGの歴史はまだ30年ほど。70年代にアイトーン、デキストロメータが登場し、1986年に血糖自己測定が保険適応となりました。90年代に入り血糖自己測定器はどんどんコンパクトになり、それ以降様々な改良がなされ、非常に便利になってきました。
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▲演者の南昌江先生 |
2.SMBGのエビデンス
1978年には、日本の池田義雄先生を始め、血糖自己測定についての論文が世界で多数報告されました。DCCTでは強化インスリン療法により網膜症の発症率が低下することが報告され、血糖自己測定の重要性が認識されました。また日本糖尿病学会からは「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」が発刊され、その中でも血糖自己測定は療養指導上有用であるとされています。一方臨床では、測定チップ使用枚数とHbA1c値に相関性はなかったという報告があります。SMBGは測定回数が多ければよいというものではないのです。
3.SMBGを有効に利用するために
SMBGのメリットとして、リアルタイムで簡単に血糖値が分かることや、生活パターンに応じた変化が自分でわかることが挙げられます。しかし測定するだけでなく、なぜその血糖値なのか?これから血糖値はどう変化するのか?と考え、“血糖値を読む”作業が必要です。血糖値を読み、インスリン・食事・運動を調整し、自分で治療の主導権を持つことがSMBGでは大変重要です。
一方SMBGのデメリットは、必要のないときに何度も測定してしまう血糖ノイローゼや、測定値に対する意識が足りないままの頻回測定が医療費のムダとなることでしょう。
患者様が、誰のためになぜSMBGを行うのかを理解していなければ、SMBGは全くムダです。また、SMBGは測定すればよいというものでもありません。時間帯における血糖値の意味を知り、必要なときに血糖値を測定すればよいのです。測定した血糖値はあくまで“結果”。その血糖値がなぜそうなったのか?これからどう変動するか?を予測し、次にどうすればよいかを考えてSMBGを生活に役立てる必要があります。そしてなぜその血糖値だったのか、次にどうしたのかが自分で分かるようにノートに記録しましょう。次にまた同じ状況になったときは、記録を見て前回と同じ行動をとればよいのです。そうやって血糖値を読む習慣をつければ、だんだん血糖値を予測できるカンが身につき、測定回数が減ってもコントロールできるようになるためQOLが向上します。「管理されているのではなく、“自分で管理している”という意識を持てるように医療者が支えていく(Joslin’s Diabetes Mellitusより)」ように医療従事者である我々は努めてゆきましょう。
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▲会場は満席でした! 南先生のご講演に会場全体が引き込まれました。 |
4.生活を変える力!人生を変えるSMBG
私の体験をお話しましょう。インスリンや血糖自己測定器など、いろいろな医療のお陰で自分の人生は変わったと感じています。私は14歳のとき1型糖尿病を発症しました。15歳のときにデキストロメータを購入しましたが、いつも高い血糖値ばかりで測定する意味がわからず、ほとんど血糖値は測定しませんでした。18歳で一人暮らしを始め、ようやく少し血糖値を測定するようになりました。すると昼から夜にかけて高血糖になることに気づき、自分で考えて昼にインスリンを追加注射しました。その結果HbA1c値も下がってコントロールがよくなり、自分で考えてSMBGやインスリン注射を行うことを学びました。自分でインスリンや食事を調整できるようになるといろんなことにチャレンジできるようになり、ついに39歳でフルマラソンに挑戦しました。最後はそのフルマラソンのお話をしましょう。
5.TEAM DIABETES JAPAN
私が挑戦したのはホノルルマラソンです。今では1型・2型に限らず糖尿病患者が集まり、ボランティアの医療スタッフと共に“TEAM DIABETES JAPAN”を結成し、毎年ホノルルマラソンに挑戦しています。もちろんホノルルマラソンに向けて年間のトレーニング計画を立て、準備を行ってから挑戦しました。私の2005年のトレーニング実績は800〜900km/年で、ランニングやストレッチ、筋トレを行いました。運動時に注意していることは、高血糖対策としてインスリンを減量しすぎないこと、低血糖対策として糖分の補給・インスリンの減量 の2点です。相反するこの2点を運動の中で行うことは大変難しいことです。1型糖尿病で運動療法が有効だ、という論文はほとんどありません。というのは、運動時のインスリン調整や補食の仕方が1型糖尿病ではかなり難しいからです。
そして最後に・・・ウィリアム・オスラーの有名な言葉をご紹介いただきました。
“Listen to the patient, he is telling you the diagnosis”
患者に耳を傾けなさい、そうすれば正しい診断ができるのです。
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ご講演の中で、南先生のクリニックに通われている糖尿病患者様のSMBGノートをいくつかご紹介いただきました。自分でフローチャートを作成してインスリン注射量を調整されている患者様、自分でSMBGデータ管理ソフトを作成して几帳面に記録されている患者様など、同じ糖尿病でもいろいろな患者様がいらっしゃることをあらためて実感させられました。
ホノルルマラソンのお話の中では、南先生が実際に走られたときの血糖値変動や食事内容、インスリン注射の調整方法など、貴重な資料をたくさんご紹介いただきました。
そして、TEAM DIABETES JAPAN公式Tシャツを着用した先生方も壇上にご登場されました。
糖尿病学会が開催された仙台においても、TEAM DIABETES JAPANメンバーの皆さまは、朝6時に集まって近くの公園をランニングされたそうです!
内潟先生、南先生、貴重なご講演をありがとうございました。
ご来場いただきました皆さまにおきましては、この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
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