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2007年2月24日(土)、東京都港区のベルサール三田にてアークレイ尿検査セミナー2007東京を開催いたしました。セミナーでは、座長に大東文化大学スポーツ・健康科学部健康科学科教授の伊藤機一先生、基調講演に東京大学医学部附属病院検査部 主任臨床検査技師の宿谷賢一先生、特別講演に大阪大学医学部附属病院医療技術部検査部門 主任臨床検査技師の今井宣子先生をお迎えし、尿沈渣検査についてご講演いただきました。
ご講演いただきました内容についてご紹介いたします。
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▲座長の伊藤先生 |
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基調講演
「尿検査でここまでわかる」東京大学医学部附属病院検査部 宿谷賢一先生
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▲演者の宿谷先生 |
宿谷賢一先生のご講演では、「Risk Free Renal Biopsy」とも言われる尿沈渣検査で、腎生検の予備情報として充分な情報が得られることを、実際の症例を交えてお話いただきました。腎生検と尿沈渣検査との比較では、尿細管腔の病理切片に見られる各種円柱が尿沈渣検査でもはっきりと確認できることから、腎生検と比較して遜色ない情報が尿沈渣検査で得られることを具体的に示していただきました。
まず微小変化型ネフローゼ(MCNS)や巣状糸球体硬化症(FGS)の数症例を比較し、尿定性検査の結果には差が見られないケースであっても、尿沈渣における赤血球個数の違い、卵円形脂肪体、赤血球円柱の有無から疾患の推定を行える可能性を示していただきました。また、尿蛋白、尿潜血が強陽性であった2症例を比較し、沈渣鏡検の結果と血清クレアチニン値から一方については腎不全の疑いが考えられることをお示しいただきました。このように、尿定性検査の結果だけではなく、尿沈渣鏡検、他の尿検査項目や血液検査項目などの結果を併せて総合的な考察を行うことで、腎疾患の種類や病期の鑑別が可能であることを分かりやすく解説いただきました。また、検査結果を考察し、そこから想定されることを臨床の場にアナウンスすることの必要性をお話いただきました。
最後に、尿検査は腎・尿路系疾患だけでなく、全身の疾患を反映することから、検査より得られる情報を的確に読み取り、臨床の場に適切な情報提供を行うことの必要性をお話いただきました。
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特別講演
「だから一般検査はおもしろい! 〜私がいま一番言いたいコト〜」
大阪大学医学部附属病院 医療技術部検査部門 今井宣子先生
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▲演者の今井先生 |
今井宣子先生のご講演では、大阪大学医学部附属病院の検査室のご紹介や、検査技師の皆様に対して伝えておきたいことなど、多くのことをお話いただきました。
検査室のご紹介では、1日400件もの尿検査依頼の来る現状で、どのように検査システムを構築して運用されているかをご紹介いただくと共に、臨床的意義の少ない検査を廃止し、有意義な検査を取り入れるよう、臨床側を説得すべきとのお言葉をいただきました。
弊社の尿中有形成分分析装置(AUTION IQTM IQ-5210:IQ)の効率的運用法については、IQでの測定結果が予め設けた閾値以下の場合は装置による自動判別のみで検査完結可能であり、さらに尿定性とIQ測定結果のクロスチェックを行なうことなどにより、尿沈渣依頼のあった検体のうち鏡検を行う検体を20%以下にまで削減できることを、先生が行われた検証結果を元にお示しいただきました。
次に、尿沈渣検査の可能性と限界について実際の症例を元にお示しいただきました。sIL-2R、BUNやCreが高値であり、尿沈渣検査で顆粒円柱や多核の異形細胞が観察された症例で、ギムザ染色やLCA染色により異形細胞が白血球系細胞であることを確定することで悪性リンパ腫から二次的に急性腎不全となったと診断できた例や、継続的な蛋白尿の後に急激な痴呆を発症し、sIL-2R陽性円柱や卵円形脂肪体の存在などの検査結果以外は正常の症例で、臨床所見と脳生検により血管内リンパ腫と診断の行えた症例などを紹介いただき、沈渣鏡検の結果をどのように捉え、考察を進めて行ったのかを解説いただきました。
ご講演全体を通して、能力向上のためには本や人から教わるだけでなく、臨床から学ぶことがいかに重要かを訴えられると共に、検査技師はScientistであり、自らの経験を広く伝えるべきとのメッセージを強く伝えてらっしゃいました。最後に、認定一般検査技師制度についてお話され、このような制度を積極的に利用し能力向上に努めてほしいと述べられました。
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ご講演後には文京学院大学保健医療技術学部臨床検査学科教授の芝紀代子先生から今井宣子先生への花束贈呈などもあり、大変和やかな雰囲気でのセミナーとなりました。
今回のセミナーは当初定員240名として案内を差し上げておりましたが、最終的に390名ものお客様にお越しいただき、予想以上の大盛況となりました。ご講演いただきました先生方、ならびに御来場くださいました皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
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▲満席の会場 |
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